ConoHa VPS と WING、個人開発でどう使い分けるか
個人開発のサーバー選びは将来の運用工数を決める設計判断です

あなたが個人開発で「SaaS本体は何に乗せるか」「メディアサイトはどこに置くか」と悩んでいるなら、私が ConoHa VPS と WING を使い分けている実例が参考になるかもしれません。GramShift本体は VPS、メディアサイト 5つは WING、用途別に分けて運用しています。コスト・運用工数・将来のスケール余地を判断軸に、それぞれの適性を残します。
GramShift 本体 = ConoHa VPS の理由
GramShift Web ダッシュボード (gramshift.com) は ConoHa VPS で運用しています。VPS を選んだ理由は明確で、SaaS本体は「動的処理」「常駐プロセス」「Stripe webhook受信」「DB管理」が必要だからです。Fastify サーバーが pm2 で 24時間常駐し、複数のバックグラウンドジョブを並走させています。
共用ホスティング (WING) では、PHP系の動的処理は可能ですが、Node.js の常駐プロセスは動かせません。pm2 のような長時間実行プロセスを必要とする SaaS には VPS が必須です。GramShift のように Stripe決済、ユーザーDB、自動デプロイメント、ブラウザ自動化バックエンド (heartbeat 受信等) を扱う場合、VPS の自由度がそのまま価値になります。
メディアサイト 5つ = ConoHa WING の理由
ai-pick.tech / prompts.ai-pick.tech / lab.ai-pick.tech / saas-diary.com の4サイトは ConoHa WING で運用しています。これらは静的サイトであり、動的処理が不要なため、WING のマルチドメイン無制限プランで全部乗せられます。
WING の最大の利点は、マルチドメイン無制限プランで「サイト追加コストがゼロ」になることです。新規メディアサイトを立ち上げるたびにサーバー代が増えない構造は、不労収入のためのサイト群量産戦略と完全に一致します。1サイト目から10サイト目まで、同じプラン代だけで運用できます。
WINGがWordPressに弱い注意点
WING は WordPress も乗せられますが、複数のWordPressサイトを同時に走らせるとリソースを大きく食います。私の経験では、WordPress 5サイト以上を並走させるとレスポンスが目に見えて遅くなります。WordPress を多用したい場合は、上位プランに変更するか、一部を VPS に移すか、静的サイトジェネレータ (Astro / Eleventy / 自前 HTML エンジン) に変えるのが現実的です。
私のメディアサイト4つはすべて自前の HTML エンジン (lib/site-html-builder.mjs) で静的生成しており、WordPress を使っていません。これにより WING のリソース消費は最小限で、4サイトでもサクサク動きます。
VPS と WING のコスト比較
ConoHa VPS の料金は、私の選択しているプラン (2GB RAM、3コア) で月約 3,600円。ConoHa WING のスタンダードプランは月約 1,400円。VPS が大きく高く感じますが、SaaS本体としての価値 (24時間稼働、Stripe webhook受信、DB管理) を考えると妥当です。
WING のマルチドメイン無制限は、サイト数を増やしても追加コストゼロです。私の4サイトを単純計算すると、1サイトあたり月350円というコスト。これは新規サイトを試す心理的ハードルを下げ、量産戦略を加速させます。
使い分けの最終判断軸
個人開発で ConoHa VPS と WING を使い分ける際の判断軸は、以下の4点に集約されます。
- 動的処理の必要性: Node.js / Python の常駐プロセスが必要 → VPS
- サイト数のスケール: 1サイトのみ → どちらでもよい、5サイト以上 → WING マルチドメイン無制限
- WordPress必須か: 静的サイト中心 → WING、WordPress 5サイト以上 → 専用サーバ/VPS
- 運用工数の許容: SSH/pm2/systemd 管理に抵抗ない → VPS、共用ホスティングGUIで完結したい → WING
使い分けで得られる運用安定性
VPS と WING を使い分けることで、それぞれの長所を最大化できます。SaaS本体は VPS で自由に動かし、メディアサイト群は WING で低コストに量産する。役割を分けると、それぞれの障害が他に波及しません。例えば WING のリソース不足が SaaS本体に影響することはなく、VPS のメモリリークがメディアサイトを止めることもありません。
個人開発のインフラ選択は、将来の運用工数を決定する重要な判断です。「とりあえず VPS 1台に全部乗せる」も最初は楽ですが、サイト数が増えると管理が複雑になります。役割ごとにサーバーを分ける設計を最初から意識しておくと、半年後の自分が楽になります。